現在2022年5月3日18時35分である。(この投稿は、ほぼ3018文字)
麻友「約束通り、CELL ね」
私「麻友さんとの約束を、破るようじゃあ、ふたりの仲も、おしまいだよ」
若菜「新型コロナウイルスのワクチン、副作用はなかったのですか?」
私「今朝、6時8分に起きた。7時には、マックへ行った。だが、9時18分には、眠くて、帰宅した。帰宅しても、物理学も、数学も、手に付かない。そのとき、気付いたんだ。『これは、頭痛がしているんだ』とね」
若菜「おだやかな人ですね」
結弦「前回、手書き原稿が、コドンとアンチコドン間違えてる、とか言ってたのは?」
私「transfer RNA の方が、アンチコドンのはずだったんだ。だから、あの絵で、UGA の相手の、ACU に対応する、アミノ酸トレオニンに、翻訳されなければ、ならなかった」
若菜「その、説明は、一応分かりますよ。でも、アンチコドンの部分が、UGA で、例えば持っているアミノ酸が、フェニルアラニンの、transfer RNA なんて、ないんですか?」
私「それは、もの凄く良い質問。実際の生物の体の中では、UGA で、フェニルアラニンの、transfer RNA も、ほんのちょっとは、作られる。でも、UGA でトレオニンの transfer RNA の方が、何千倍もあるから、間違いは、ほとんど起きないんだ」
若菜「あっ、そういうことなんですね」
麻友「これも、こうしようと思って、作られたメカニズムじゃないのよね。自然淘汰で、こういうものが、環境に適応できたから、偶然できたものが、今まで残ってるのよね」
私「ただ、余りにも、良くできている。全部の場合から、これが、選ばれたというけど、無限の可能性があったのではないか。無限から1つを選ぶ確率は、無限分の1で、ゼロではないか? と、私は分からなかった」
若菜「覚えています。お父さんがその謎を解いたときのこと」
結弦「量子力学だから、全部合わせても、有限個だと、気付いたんだったね。あのとき、お父さんが、何を喜んでいるのか、分からなかった」
麻友「時間も、量子化されているの?」
私「朝永さんが、超多時間理論というものを、提唱している。粒子それぞれに、自分の時間があるというもので、考え方として、似ている」
麻友「それは、後で片付けるとして、本文に入りましょう」
私「分かった」
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RNA 分子は,特別の化学的能力を示す特徴ある構造をしている。一本鎖であるため主鎖が曲がりやすく,自由に折れ曲がって、分子内のある部分と別の部分とで弱い結合を形成できる。局所的に相補性を持つ配列どうし,例えば “・・・GGGG・・・”と“・・・CCCC・・・” とは会合しやすく,このような内部会合により,各 RNA 鎖は配列に特異的な形に折りたたまれる(Fig.1-6)。
研究者注 以下の5ページの下の図を見てね。
この RNA 分子の形が,別の分子を見分けて選択的に結合し,さらには化学結合を触媒するのにも役立つようである。実際,RNA 分子が触媒するいくつかの化学反応は細胞が太古からもつ基本的な過程に使われており,生命の進化の初期に,RNA の幅広い触媒作用が中心的役割を果たした名残だろうと考えられている(第6章で述べる)。
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(『細胞の分子生物学』5ページより)
麻友「ちょっとちょっと、お勉強中申し訳ないんだけど、私のところにも、ワクチン接種券が来たの。この説明、あとちょっとで、分かるのよ。教えて」
麻友「聞いてね。
『本剤はメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンであり、SARS-CoV-2 のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだ製剤です。本剤接種によりmRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、この mRNA を基に細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS-CoV-2 による感染症の予防ができると考えられています』
と、あるの。今は、ファイザーのを読んだけど、モデルナも、ほとんど同じ。それで、1文目のスパイクタンパク質というのが、分からない」
私「これは、実物見た方が、いいな。次の写真見て」
若菜「ウイルスって、こんなに、種類が、あるんですねえ」
結弦「今回のは、コロナウイルスだろ」
麻友「冬に、スパイクタイヤって、使うわね。この放射状の突起を、スパイクタンパク質って、言ってるのかも」
私「試験問題じゃないから、引っ掛けなんていうのはない」
若菜「訳本にした。というのが、効果を発揮してますね。1274ページなんて、本来読めないページ」
私「それで、このスパイクタンパク質の設計図を、mRNA で、作ったということ。要するに、ゲノム編集なんていうことが、できるんだから、そのスパイクタンパク質のアミノ酸の配列を、調べて、取り敢えず DNA で、目的の transfer RNA が、スパイクタンパク質のアミノ酸の並びのアンチコドンになるような mRNA を生み出す DNA を、作る。その DNA から、バンバン、目的の mRNA を作り、脂質の膜、つまり固体の脂で、くるむ。それを、注射するわけだ」
麻友「そこまでは、ある程度、想像付く。でも、『中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導される』という部分が、全然分からないのよ」
私「人間の身体には、免疫というものがある。新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が、もの凄い勢いで、増えだしたら、当然、ストップをかけようとする。そのことを、難しい言葉で、言ってるんだ」
若菜「確かに、お父さん。大学時代に、分子生物学を、半年にせよ、勉強したというだけ、ありますね」
結弦「新型コロナウイルスの外側に関して、ワクチン作っているから、中身が、 株でも、 株 でも、大丈夫なんだね」
私「そういうことなんだよ」
麻友「私、予約取って、接種してもらってくる。安心したわ」
私「この場合、物理学が出る幕が、ないのだが、ひとつひとつの化学結合の謎を解いたのは、ハイゼンベルグとシュレーディンガーの量子力学だということを、覚えておいてね」
若菜「お言葉を返すようですが、量子力学って、行き当たりばったりじゃ、ありません? シュレーディンガー方程式も、妥協の産物。QED だって、理論と実験が、合うように、作られている」
私「そうなんだ。量子力学というのは、壮大な、数合わせ、なんだ。それは、数式を、どう解釈するか。ということに尽きる」
結弦「お父さんも、分かってるんだな」
麻友「じゃあ、今日はこれで、おしまい。おやすみ」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
私「おしまい」
現在2022年5月3日21時50分である。おしまい。